猫の『食性』にまつわる基礎知識3つ ごはん選びに役立つ食のヒント

猫の『食性』にまつわる基礎知識3つ ごはん選びに役立つ食のヒント

猫のことで気になることの一つが「食事」ではないでしょうか。健康維持のためには、猫も人間も食事が非常に大切です。そこで今回は、猫の食性にまつわる基礎知識を5つのポイントに分けて解説いたします。ぜひ愛猫のごはん選びに役立てていただければ幸いです。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

1. 猫は完全な肉食動物である

黄色のお皿で食事をする猫

猫の食性を理解する上で重要な基礎知識は、猫が「完全な肉食動物」であるということです。

人間や犬のような雑食動物とは根本的に異なり、猫の体の構造や代謝システムすべてが、動物性タンパク質を主食とする前提です。

そもそも猫は獲物となる小動物を丸ごと食べることで、必要な栄養素をすべて摂取してきた動物。飼い猫も、この基本的な食性は変わっていません。

そのため猫は植物性の食物からは得られない、または得にくい特定の栄養素を必要とします。

たとえばタウリンというアミノ酸は、猫にとって必須の栄養素ですが、これは主に動物性の食品に含まれています。

また多くの動物は植物に含まれるベータカロチンを体内でビタミンAに変換できますが、猫にはこの能力がありません。

このように、猫の食事には動物性タンパク質が不可欠なのです。つまり主に炭水化物がメインの人間の食事は、猫の本来の食性には合いません。

愛猫の健康を考えるならば、まずこの「猫は完全な肉食動物である」という基本を忘れずに、食事を考えていくことが大切です。

2. 猫の祖先から受け継いだ食事パターンがある

水色のお皿で食事をする2匹の猫

猫の食性を深く理解するためには、「自然な食事パターン」を知ることが大切です。

実は猫という生き物は一日に何度も狩りをし、少量ずつ食事を摂るという食事パターンをもちます。

そしてこの「少量頻回食」の食事パターンは、現代の飼い猫にもしっかり残っているのです。

多くの飼い主さんが経験することですが、猫は一度にすべてのフードを食べきらず、何度も食器のところに戻っては少しずつ食べることがよくあります。

これは決して贅沢や気まぐれではなく、祖先から受け継いだ自然な食行動のひとつ。このことを理解すれば、猫の食事の食べ方もうなずけるのではないでしょうか?

ただし、だからといって必ず頻回に分けなければいけないという事ではありません。健康管理やフードの衛生管理の点では置き餌などはデメリットが多い場合もあります。

仕事などで日中家を空ける飼い主さんも多いでしょう。そのような場合は、自動給餌器を利用したり、朝と夜の2回給餌にしたりするなど、ライフスタイルに合わせた工夫が必要です。

3. 必須アミノ酸と水分はとくに不可欠

肉を欲しがる猫

猫の健康を維持するためには、適切な栄養バランスの取れた食事が不可欠です。

なかでも重要なのはタンパク質。前述の通り、猫は完全な肉食動物であり、高タンパク質の食事を必要としています。

成猫の場合、1kgあたり7gのタンパク質を摂取する必要があるといわれており、これは犬や人間(1kgあたり1g)と比較してもかなり高い割合です。

なかでも猫にとって重要なのは、必須アミノ酸です。必須アミノ酸というのは、猫が体内で合成できない、または十分に合成できないアミノ酸を必須アミノ酸と呼びます。

猫の場合はタウリン、アルギニン、メチオニン、リジンなどが特に重要で、手作り食を与える場合は絶対に不足しないよう注意しなければいけません。

また水分も見落とされがちですが、非常に重要な栄養素といえます。

実は猫の祖先は砂漠地帯に生息しており、水分をあまり多く摂取しなくても生きられるように進化したため、結果的に猫は慢性的な軽度脱水状態になりやすく、これが腎臓病や尿路結石などの病気の悪化などにつながりやすいのです。

そのためドライフードを主食とする場合は、十分な飲水を促すために、複数の場所に新鮮な水を用意したり、水を含ませたウェットフードにするといった工夫が必要です。

まとめ

猫の食事を用意する女性

猫との生活において、食事は単なる栄養補給以上の意味を持ちます。

今回紹介した猫の食性に関する知識が、愛猫とのより良い生活の一助となれば幸いです。

愛猫が健康で長生きし、幸せな猫生を送れるよう、適切な食事管理を続けていきましょう。飼い主の愛情のこもった食事が、愛猫の健やかな毎日を支えるはずです。

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