1.安心感を得られるから

猫の祖先であるリビアヤマネコは暗く狭い場所で獲物を待ち伏せするという狩りの方法を取っていました。
その『暗く狭い場所』は現代の猫たちにとっても心安らげる場所であると言われていて、実際に猫は体調が悪い時や怖いことがあった時など、家の中の暗くて狭い場所に隠れてしまうこともあります。
そういった場所と同一視されているのが段ボールの中です。確かに猫が好む段ボールは飼い主さんから見れば「ギリギリのサイズだけど苦しくない?」と心配になってしまうような狭さのものだったりしますよね。
猫にとって『ジャストフィット』する大きさの段ボールは、安心感を得られてくつろぎやすい場所と認識されているのかも知れません。
2.良い思いをしたことがあるから

猫にとって『楽しい記憶』や『嬉しい記憶』のあるものは場所や道具などにかかわらずお気に入りになることがあるのだそうです。
飼い主さんと一緒に段ボールを使って楽しく遊んだ経験や、段ボールに入っている姿を飼い主さんが見て笑顔になってくれた…というふうに猫にとって『段ボールに良い記憶がある』のであれば、その段ボールは猫にとって特別なものになるということも考えられるでしょう。
中には宅配で届いた段ボールの開封を飼い主さんと一緒にワクワクしながら楽しむ猫もいますし、その子によって段ボールへの思い入れの理由は様々ですが、段ボールに好印象を持っているからこそお気に入りになっているのだと考えられますね。
3.快適だから

猫は全身を体毛で覆われている上に犬と違って口呼吸もしないため、自分で体温調節をするのがとても苦手です。
そんな猫にとって段ボールの中は『夏は涼しく、冬は暖かい』とても快適な場所のようです。
家の中にはエアコンやコタツといった冷暖房があるものの、猫の一部にはそういったものが苦手な子もいるようで、エアコンをつけると部屋からいなくなってしまう…ということもあるのだそうです。
そういった子たちは『天然の快適さ』を求めますが、夏や冬はなかなかそういった場所に巡り合うのも難しいため、快適に過ごすことのできる段ボールを自分の居場所と認識している子もいるのだそうです。
確かに飼い主さんがせっかく買ってきたベッドよりも段ボールを好む子もいたりしますよね。悲しいですがそういった場合にはベッドではなく段ボールを新調してあげるほうが良いのかも知れません。
まとめ

猫たちの多くから支持を集めている段ボールですが、好まれるのにもちゃんとした理由があるようですね。
猫ベッドよりも段ボールを好んで寝床にしてしまう子に対しては『空調が苦手なのかも』と納得するしかないようです。
もちろん空調が苦手だからといって暑い(寒い)部屋に段ボールを置くのではなく、日陰や日当たりの良い場所など季節によって置き場所を変えてあげることも大切です。
猫が快適そうに段ボールを利用している場合、その箱だけは処分せずに猫の気が済むまで使わせてあげてくださいね。