猫と飼い主さんは一緒に暮らすうちに『似てくる』もの?そう言われる3つの理由

猫と飼い主さんは一緒に暮らすうちに『似てくる』もの?そう言われる3つの理由

猫と飼い主さんが似てくる――そんな話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?たとえば、猫の「のんびりした雰囲気」が飼い主さんにも伝染して、リラックスした空気感が漂うようになるとか、猫と飼い主の表情や仕草がなんとなく似ていると言われることもありますよね。この記事では、「猫と飼い主が似てくる」と言われる理由を3つのポイントで掘り下げてみます。猫を飼っている方も、これから飼おうと考えている方も、ぜひ楽しんで読んでみてくださいね!

1.飼い主が自分に似た猫を選んでいる

猫と女の子

「猫と飼い主が似てくる」といわれるのは、そもそも飼い主が「自分に似た猫」を選んでいる可能性があるんです。この現象には、人間や動物の心理や進化の背景が関係しています。

自分に似たものを選ぶ傾向とは?

心理学や進化生物学では「アソーシティブ・マティング(相補的選択)」という言葉があります。これは、動物が自分に似た特徴を持つ相手をパートナーに選ぶ傾向を指しています。

たとえば、毛並みや目の形、性格など、自分に親近感を覚える特徴を持つ個体を無意識に選ぶのです。

人間でも「似たもの夫婦」という言葉がありますよね。これと同じように、ペット選びにおいても無意識のうちに「自分に近いもの」を求めることがあるようです。

顔立ちや雰囲気、さらには性格のような目に見えない部分でも、自分に似た特徴を持つ猫に惹かれるのかもしれません。

自分に似た猫を選ぶ理由

基本的に、人間も動物も「自分に似たものがそばにいると安心する」という心理があります。

これは進化の観点からも理にかなっていて、自分と似たものが身近にいると「危険が少ない環境だ」と本能的に感じられるのかもしれません。

里親募集やペットショップで猫を選ぶとき、なんとなく「この子が気になる」と思った猫が、自分とどこか似ていたという経験をした人もいるのではないでしょうか?

2.ミラーリング効果が生む「似てくる現象」

猫とハイタッチ

猫と飼い主が似てくる理由として、「ミラーリング効果」という現象が関係しているといわれています。これは「相手の行動や気持ちを自然に真似すること」を指します。

人と人との間でもよく見られるもので、猫と飼い主の関係にも同じことが起きているんです。

ミラーリング効果ってどんなもの?

たとえば、誰かと話しているときに、相手が笑顔を見せると自分もつられて笑ってしまったり、相手が落ち込んでいると自分も少し気分が沈むような感覚になったりすること、ありませんか?

これがまさにミラーリング効果です。無意識に相手の感情や行動を映し出して、自然と同調するようになる現象のことです。

猫と暮らしていると、このミラーリング効果が毎日の生活の中で少しずつ発揮されていきます。猫の行動や雰囲気に影響される飼い主と、飼い主の気分を敏感に察する猫――このやりとりが繰り返されるうちに、お互いが似てくるようになるんです。

猫の「のんびり」が飼い主に伝わる

猫が日向でぐっすりお昼寝をしている姿を見ると、なんだかこちらもつられてのんびりしたくなりますよね。「こんなにリラックスしてるなら、私も少し休もうかな」と思ってしまう。

これは、猫の落ち着いた雰囲気が飼い主に伝わり、気持ちが影響を受けているからなんです。

逆に、猫が楽しそうに遊びたがるときは、飼い主も一緒にテンションが上がって「よし、遊ぼう!」となることが多いですよね。

このように、猫の行動や気持ちが飼い主に伝わり、自然と同じようなペースで生活するようになるのです。

飼い主の気持ちも猫に伝わる

もちろん、飼い主の感情も猫に映ります。猫は、飼い主の声のトーンや表情を敏感に読み取って、行動を変えるんです。飼い主が静かに本を読んでいると、猫もそばで落ち着いて丸くなっていることが多いですよね。

一方で、飼い主が楽しそうに家の中を動き回っていると、猫も「何か面白いことが起きてるのかな?」と元気よくついてきたりします。

3.見た目や表情の類似性

猫と女性

猫と飼い主が似てくる理由として最後に挙げられるのが、「見た目や表情の類似性」です。

「うちの猫、私に似てるって友達に言われた」という声をよく聞きますが、実はこれ、錯覚ではないかもしれません。どうして似て見えるのか、その理由を掘り下げてみましょう。

表情が似るのは偶然じゃない?

一緒に暮らしていると、猫と飼い主の間で「表情のシンクロ」が起こることがあります。たとえば、猫がじっと見つめてくるとき、飼い主もつられて同じような顔つきになっているかもしれません。

逆に、飼い主が穏やかで微笑むような表情をしているとき、猫もリラックスして穏やかな顔つきになることが多いんです。

ポーズや仕草がリンクする

もう一つ面白いのは、猫と飼い主のポーズや仕草が似てくることです。たとえば、飼い主がソファに横になってくつろいでいると、猫も近くで同じようにゴロンと寝そべっていること、ありませんか?

また、猫が伸びをしているのを見て、自分も一緒に伸びをしてしまったことがある人も多いのではないでしょうか。

こういった日常の「真似っこ」の積み重ねが、猫と飼い主をますます似た存在に感じさせるのです。

まとめ

くつろぐ猫

猫と飼い主が「似てくる」と言われる理由について、3つのポイントを挙げてきました。

  • 飼い主が自分に似た猫を選ぶという心理的な背景
  • お互いの気持ちや行動が映し合うミラーリング効果
  • 一緒に過ごすうちに生まれる見た目や表情の類似性

これらの理由を考えると、猫と飼い主が似てくる現象は単なる偶然ではなく、日々の暮らしの中で深まる信頼や愛情の証であることが分かります。

「うちの猫、私と似てるかも?」と思ったら、ぜひ改めて観察してみてください。仕草や表情、雰囲気に自分を感じる瞬間がきっと見つかるはずです。

それは猫との間に築かれた深い絆の証であり、猫と暮らす喜びのひとつでもあります。

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