※このたびの台風19号の被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。一日も早いご再建をお祈りいたします。
「#ナイス猫しまい」で命拾いした野良猫や地域猫たち
「#ナイス猫しまい」(#ナイス犬しまい)とは、超大型の台風19号接近に伴い、もともとは屋外で飼っているペットを安全な室内へ移動させようとする注意喚起のハッシュタグでした。
Twitterで起こったこの運動から、自分のペットだけではなく近所の野良猫や地域猫を心配する声も多く、「すべての猫をしまえ」と呼びかける声が起こり、進んで一時保護してくださった方が大勢いらっしゃいました。
地域猫や野良猫が無事しまわれた画像が続々とアップされると、台風接近映像に不安を募らせていた人々からは「こういうの癒される」「安心した」「この活動いいですね」などの声が上がり、大きな反響となりました。
台風通過後のTwitterを見ていると、被害は人間だけでなく猫達にも。雨に濡れて寒さで命を落とした野良猫の子猫、多摩川氾濫で犠牲になった野良猫達等…大変痛ましく、次に生まれてくる時は、温かいおうちの子になれますようにと祈らずにはいられませんでした。
そんな中、この「#ナイス猫しまい」運動で、一時的に避難させて頂き命拾いした猫さん達の様子に心が温かくなります。
本当はもっとたくさんの事例をご紹介させて頂きたいところですが、今回は2事例ご紹介させて頂きます。
おうちに「しまって」もらったら寛ぎ過ぎちゃった野良猫さん
ゆき(@yuki0kyun)さんに「しまって」もらった野良猫さんはこちらです。
近所の方に愛されている人懐こい猫さんとのこと。この「#ナイス猫しまい」に「ほっこりする」「ついでに飼っちゃえば?」「元々住んでいたみたい」と行き交うツイート。ノミダニに気を付けてとノミダニ駆除の薬を教えてくれる方もいてみんなで見守る温かい雰囲気に…。
台風こわいからね!
— ゆき (@yuki0kyun) October 11, 2019
野良猫ちゃんだけどお家に入れてあげたよ!
くつろぎ過ぎだよ!#ナイス猫しまい pic.twitter.com/wdko1Kazzh
人懐こい猫さんはこのようなパターンで「しまわれ」て、本当に幸せそうなお顔になっているのが特徴的でした。
寛いだり安心して眠ったり、甘えたりなど可愛らしい姿がたくさんアップされていて、「こんな生活が夢だったニャ」「(捨てられた子は)昔はこんなおうちでのんびりしていたニャ」と。嬉しそうであればあるほど、切なさも感じる束の間の幸せ感。
中にはこれを機に、そのままそこのお宅に「しまわれ続ける」ことになったラッキーな猫さんも。台風がきっかけでつながったご縁!
今回の猫しまいでおうちができた猫さんが増えたのは嬉しいことですね。
近所の地域猫ちゃんが避難してきた!一時「しまう」時に気を付けることは?
地域猫ちゃんが避難してきたケースで、どんなことに気を付けたら良いか呼びかけてくださったのは虎次郎(こじろう) (@Kojiro_1213)さん。
虎次郎(こじろう)さんに「しまって」もらったこちらの猫さんは、保護活動団体が管理している地域猫とのことです。
近所の地域ネコチャンが避難してきた#ナイス猫しまい pic.twitter.com/potCANlZAl
— 虎次郎(こじろう) サンクリA23ホールK11b (@Kojiro_1213) October 12, 2019
虎次郎(こじろう) さんはTwitterでこんな呼びかけも。
引用:軒下やガレージ等に野良猫が避難してきた場合、余程衰弱していたり浸水の危険が無い限りは優しく見守ってあげてください。餌は与えなくてよいです(与えると居着きます) 台風が収まれば自然とどこかへ行きます
今回「しまえた」猫さんは、ある程度人馴れしている地域猫や野良猫だけだったかもしれません。でも人を怖がる猫さん達にも、せめて雨風をしのげて水に浸かることのない雨宿りできる場所を提供してあげられたら良いですね。
引き続き「しまい続ける」ことが難しく一晩限りの預かりの場合には、衰弱していなければ餌は与えない。自分のできる事できない事を冷静に判断しきっちりと線引きすることが、最終的には互いの幸せにつながるという観点での言葉だと思われます。
また「外で暮らす猫を家にあげるということは、ウイルスや害虫のリスクがある」ということも仰せでした。
触れた後は十分に手洗いすること、先住猫がいる場合は別々のスペースで過ごさせる、退避場所を限定する等、お外の猫さんに何の罪もありませんが、人間側が正しい知識を持って対応していきたいところです。
改めて願うすべての猫達の幸せ
雨風をしのげるおうちの中で人の温かさに触れて、束の間の平和を満喫していくお外の猫さんの何とも言えない安堵の表情が胸に突き刺さります。
野良猫の寿命をご存知でしょうか。環境省や各地方自治団体の愛護センターが出しているデータによると、およそ3~5年程度だそうです。
途中で飼えなくなって遺棄、脱走防止対策をしておらず脱走したまま行方不明等、飼い主の責任を果たせず野良猫にしてしまうことだけは絶対になくしていきたいですよね。
TNR活動も広がりを見せていますが、避妊手術が追い付かず爆発的に増え、生まれてすぐに命を落とす子猫がたくさんいるのも現実です。
ですが猫を飼おうと思ったら保護猫の里親になることを検討する、微力ながらもできることから貢献していく等、意識を高めている方が増加しているのは嬉しい事実です。
「#ナイス猫しまい」も愛猫家の意識の高まりだと思われます。
命の重さを受け止めて、人間も猫も幸せになれる世の中になりますように…。
「#ナイス猫しまい」、愛が溢れるとても素敵な活動でした。
まとめ
「#ナイス猫しまい」で立ち上がった心優しい方々に無事に「しまわれて」命拾いしたお外の猫さん達。
無事避難し人の温かさや優しさに触れて、どこか幸せそうな雰囲気を漂わせているお外の猫さん達の様子が微笑ましくほっこりした気持ちになるのと同時に、こんなに可愛らしいたくさんの猫さん達が今日もお外で頑張っているのかと思うと心が痛みました。
今回のような「#ナイス猫しまい」運動は、愛猫家の意識の高まりと優しさであり素敵なことです。これを機に、お外で暮らす不幸な猫さん達がいなくなるよう根本的なところに目を向ける方が増えていくと良いですね。
※この記事に使用している投稿は、投稿者の許諾を得て掲載しております。
ゆき(@yuki0kyun)さん、虎次郎(こじろう) (@Kojiro_1213)さん、このたびはご協力頂き誠に有難うございました!