猫の交通事故を目撃したら?万が一のために知っておくべきこと

猫の交通事故を目撃したら?万が一のために知っておくべきこと

猫の交通事故を発見した時には、どうしたら良いでしょうか?猫の交通事故はとても多く、目にする機会があるかも知れません。そんな時にはどのような対処法を取れば良いのか、さらに猫が交通事故に遭わないために、知っておくべきことをご紹介します。

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猫の交通事故件数は殺処分を上回っている

横断歩道の前に座っている猫

猫が交通事故で死んでしまう件数は、保健所などに持ち込まれ殺処分となる件数を上回っていると言われています。猫が外に出て生活していると、交通事故に遭う危険性はとても高くなります。

平成29年では、猫の交通事故での遺体回収の件数は、殺処分数の8倍以上であったというデータもあります。(全国ロードキル調査「人と動物の共生センター」より)

なぜこのように、猫の交通事故が死因の件数が多いのでしょうか。それには、走っている車が目の前に来た時に反射的に止まってしまう、繁殖期には相手の猫を追いかけて道路に出てしまう、子猫は車の近くで眠っているからなど、猫の習性や行動が理由として考えられています。

しかしこれは人間の都合による考え方で、実際には人間が車を使い生活していて、猫にとっては危険な環境であることが一番の原因だと言えるでしょう。

猫の交通事故を目撃したときの対処法

寝転ぶ長毛の猫と救急キット

実際に猫の交通事故を目撃してしまった時に、とるべき対処法をご紹介します。交通事故にあった場所や、猫の状態などから、対処法も違ってきます。

猫の体を安全な場所へ移動させる

交通事故にあった猫がそのまま道路上にいると、さらに車に轢かれてしまう可能性があります。

自分の安全にも注意しながら、猫を歩道などの安全な場所へ移動させてください。

その際には、血がついたりしないように、ビニール袋で手を保護したり、布や段ボールがあればそれで猫を包むなどして、汚れないように気をつけてください。

症状をチェックする

安全な場所へ猫を移動させてから、猫の様子を見ます。意識があるかどうか、出血の具合や動けるかどうかなどです。

大きな怪我をしていても、早く動物病院へ連れていくことで命が助かることも多いので、布などやわらかいもので体を包むか、段ボールなど箱があればそれに入れてあげます。

意識が無くても、猫が生きていることももちろんありますので、できるだけ乱暴に扱わないように、箱や布などに体を乗せて、運べるようにします。

もし、明らかに亡くなってしまっている場合、事故から即死とわかるような場合には、亡骸を袋や段ボール箱などに入れ、安全な場所に移動させます。

動物病院へ連れて行く

猫の安全を確保しながら、近くの動物病院へ連れて行きます。できれば事前に動物病院へ電話して、交通事故にあった猫を連れて行くことを伝えましょう。

自分で病院へ連れて行くことが難しい時には、地域の動物愛護相談センターで、日数に制限はありますが、保護をしてくれます。

ただし、交通事故の場合には早急に動物病院へ連れて行かないと命の危険がある場合が多いと考えられます。

警察ではなく保健所に電話をする

警察署に連絡をしても、動物は落し物として扱われることと、生き物を世話する環境が整っていないことから、交通事故にあったばかりの猫を保護してもらうには適していないと考えられます。

保健所では、負傷した動物の治療を行ってくれるところもあります。地域によって差はありますので、連絡した上でどのような対応をしてくれるのかは異なると言えるでしょう。

猫が死んでしまっている場合、また自分では猫の亡骸の処理ができない状態の時にも、地域の保健所に連絡すると良いでしょう。

道路緊急ダイヤルを活用する

猫の交通事故を発見した場所が国道や高速道路であった時には、道路緊急ダイヤルに連絡すると、場所や状況などを聞き取りしてくれて、亡骸を回収してくれます。

連絡先は#9910で、国土交通省の番号です。猫の亡骸の回収そのものは清掃センターが行ってくれることになります。

発見した場所が、国道や高速以外の都道府県道や市町村道であった時の連絡先は、各自治体の役所となります。猫の亡骸を回収したあとには火葬をし、共同墓地に埋葬してくれるところもあります。

交通事故のあった道路がどこに属するのかわからない場合にも、道路緊急ダイヤルの#9910に連絡することで、管轄を教えてもらうことができます。

交通事故にあった猫の治療法や相場は?

救急箱から出てくる子猫

交通事故にあった猫を動物病院に連れて行った時には、自分の飼い猫ではなくても、その場での支払いは連れて来た人が支払うことになります。

治療費は猫の怪我の状態により異なります。交通事故の際に考えられる怪我と、おおよその治療費の相場をご紹介します。

治療費は、地域や動物病院によっても異なりますので、どのくらい費用がかかるのかはその場で獣医さんに確認するようにしてください。

怪我による出血

体の表面に傷を負って出血した状態は、浅いものから深いものまで様々なものがあり、状態によって治療法は違います。

浅ければ、毛を刈って洗浄するだけで済む事もありますし、深い傷であれば手術で縫合する必要があることもあります。

そのため数千円から数万円の費用がかかると考えられます。その他に、抗生物質などの投薬が必要になることもあり、薬代もかかります。

骨折

交通事故では、骨折する可能性が高くなります。骨折は、文字どおり骨が折れ皮膚を突き破った開放骨折、ヒビが入った亀裂骨折、つぶれてしまった圧迫骨折など様々なものがあります。

治療法としては、折れた骨を固定したり、骨をピンやプレートで止めたりする方法があります。

骨折の治療には、診察はもちろん、手術費用もかかり、入院費もかかります。手術には10万前後かかることも多く、その他の費用が数千円〜数万円かかり、全体にかかる相場は20万円前後と考えられます。

脳挫傷

脳挫傷とは、頭部へ強い打撃があった脳の打撲状態のことです。交通事故では頭を打ってしまい脳挫傷となる場合も多くあり、死亡率も高くなります。

脳挫傷の容体としては2日ほどの間に進行して、その後に安定し、回復するかどうかといった状態が多いとされています。

入院が必要となり、点滴を行ったり、場合によっては外科手術が必要になったりすることもあります。その後も数日から数週間にわたって、経過観察が必要になる場合もあります。

入院費は日数ぶんかかり、手術台は数万円〜10万円前後、その他の処置代が数千円〜数万円かかり、高額になると考えられます。

怪我が回復しても後遺症が残る場合も

助けた猫の交通事故の怪我が治っても、後遺症が残り、その後の生活に影響が出る場合もあります。

骨折であればその部分がうまく動かせなくなったり、麻痺が残ったりすることもあります。脳挫傷であれば身体的に何らかの麻痺が残ったり、うまく体を動かせなくなったりする可能性もあります。

その他にも、排泄がうまくできない、ご飯がうまく食べられないといった日常生活に影響が出るものから、人間や車の音を怖がるなど精神的な後遺症が見られることもあります。

交通事故に遭わないためにできる対処法

座って窓の外を見る子猫

猫が交通事故に遭うと、一瞬で命を失う場合もありますし、たとえ命をとりとめたとしても、後遺症が残ってしまう場合があります。

飼い猫でも野良猫でも、猫が交通事故に遭わないようにするためには、次のようなことに注意してください。

完全室内飼いを徹底する

猫を飼っている場合には、完全室内飼いを徹底するようにしてください。外に出すことがなければ、猫が交通事故に遭うこともありません。

猫を外に出してしまう人の気持ちとしては、自由がなくてかわいそう、外に出たがるから、などの意見がありますが、命と引き換えにできる理由ではないはずです。

完全室内飼いでも、猫が運動できて、退屈しないような環境を整えてあげれば、猫がストレスを感じることなく生活できます。

野良猫を見ても急に追いかけない

野良猫を見かけた時、猫好きであれば近づきたくなりますが、決して急に追いかけることのないようにしてください。

驚いて逃げた猫が車道に飛び出して車に轢かれてしまう、といった悲しいことが起こる可能性があります。

また、外にいるのは野良猫ではなくても、逃げ出したり外に出たりしている、誰かの飼い猫かも知れません。

むやみに追いかけたり驚かしたりすることは、猫の命にかかわるような行為ですから、急に追いかけたりつかまえようとしたりしないよう気をつけてください。

野良猫を増やさないようにする

外で暮らす野良猫が増えれば、交通事故に遭う猫も増えてしまう可能性があります。猫を捨てないことはもちろん、飼い猫を外に出さず逃さないことも大切です。

これから猫を飼いたいという人は、野良猫を保護したり、保護猫を迎え入れたりすることも、野良猫を増やさないことにつながります。

地域で野良猫を見かけたら、飼えない場合でも、猫の保護団体に連絡をすると、保護してもらったり、去勢や避妊手術をしてもらったりできることもあります。

車を運転する人は猫に気を配る

車を運転している人は、猫を見かけたら、道路を渡るかも知れないと想像して減速するなど、当事者にならないように気をつけてください。

突然飛び出してきた猫を避けるのは難しいかも知れませんが、猫がいそうな住宅街や細い路地などは、ゆっくり走るようにすることで、悲しい事故を防ぐことにつながります。

まとめ

たくさんの車と道路を歩く猫

猫の交通事故を目撃した時や、交通事故にあった後の猫を見つけた時には、驚いたりショックを受けたりして、とっさにはどうしたら良いかわからないことが多いものです。

まず落ち着いて道路の様子を確認し、自分の安全に注意しながら、猫を道路から路肩や歩道に移動させてあげてください。その後、動物病院へできるだけ早く連れて行ってあげることで、猫が助かる可能性も高くなります。

安全が確保できない時には、#9910の道路緊急ダイヤルに電話をするか、保健所に連絡するなどしてください。

行動に移すことは簡単ではありませんが、少し勇気を持って動くことで、猫の命を助けることにつながるかも知れません。

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