路面電車の乗客に愛された『停留所猫』が虹の橋を渡る|在りし日を偲んで追悼ポスター掲示

路面電車の停留所で乗客を笑顔にし続けた人気猫

英国ノッティンガムシャーで、路面電車の停留所がお気に入りの場所だった猫の「ベントン」が2021年初めに亡くなりました。現在この停留所のインフォメーションボードには追悼ポスターが貼られています。

地元チルウェルのイナムロードの停留所で、元野良猫のベントンは乗客たちと毎日のように交流していました。

インフォメーションボードに掲示された追悼ポスターには、「通勤者の毎日を明るくしてくれた猫」の一文が記されています。

飼い主のジニー・ヒックスさんは、ベントンが生後4カ月の頃に彼を保護して飼い始めました。

「こんなにも気にかけてもらえてベントンはとても喜んでいるはずです」と、ヒックスさんは言います。

ベントンは6年間もこの停留所に通い続けていたため、もうその姿を見られないのは寂しいですが、それでも追悼ポスターが掲示されたことでベントンの小さな欠片が残っているような気がするそうです。

多くの人々に素敵な思い出を残した「停留所猫ベントン」

彼は誰にでもフレンドリーであったものの、地域の人々がベントンのことを慕ってくれたのは飼い主のヒックスさんにとって予想外でした。

最初に驚いたのは、ベントンを見かけた人たちが彼の名前がわかるようにと、ヒックスさんが地元ビーストンのSNSページにベントンの名前を投稿し、実に100件ものコメントが寄せられたときです。

ヒックスさんは、ベントンにそんなに多くの友達がいるとは夢にも思っていませんでした。

以前に一度、停留所から車いすの少年と一緒に車いすに乗って帰宅したこともあるそうです。

路面電車の運行会社「ノッティンガム・エクスプレス・トランジット(NET)」のステファニー・モス・ピアースさんは、

「停留所猫のベントンは出会った人すべてを笑顔にし、コミュニティを一つにするという路面電車の重要な仕事を手伝ってくれました」と語ります。

「掲示した追悼ポスターが、ベントンが路面電車の利用者や地元住民に残した多くの楽しい思い出に相応しいものであることを願っています」とのこと。

生涯にわたり多くの人々を元気づけたベントンの功績は、微笑ましく素晴らしいものですね。