炎天下で3日!愛猫しじみの救出エピソードとその後の幸せな暮し

炎天下で3日!愛猫しじみの救出エピソードとその後の幸せな暮し

2010年7月真夏の炎天下のある日、溝の中に落っこちてたった1匹鳴いていた子猫と出会いました。愛猫「しじみ」とのドラマチックな出会いと現在に至るまでのほっこりエピソードです。

保護した経緯

保護当時の写真「俺も昔は小さかったぜ!」

出会いは突然に…

あれは約9年前、当時私が勤めていた仕事の営業先で、突然猫の鳴き声が聞こえてきました。猫好きの私はすぐにキョロキョロ、探し当てた場所は1メートルくらいの深さの溝の中でした。覗き込むとそこには1匹の子猫が。周りには親猫もいない。その大きな鳴き声とはうらはらに、ガリガリで小さな子猫。それが愛猫しじみとの初めての出会いでした。

いざ拾い出そうとすると…

当時まだ推定1ヶ月だった子猫には、1メートルの深さの溝から出ることが出来なかったようで、何とか私が手を伸ばして助けようとすると逃げる逃げる…!!
為す術なく、結局その日は救出できずその場を後にしました。

救出2日目、子猫は…?

次の日再び救出現場に向かうと子猫はいませんでした。その日の気持ちを今振り返ると、保護できなくて残念という気持ちと、ほんの少し、「自分が命を預かる責任」から逃れられたような気がしてほっとしたのも覚えています。

いないなら仕方がない、親猫が迎えに来たか誰かが保護してくれたんだろうと自分を納得させ、再びその場を後にしました。

救出3日目、あの子のことが忘れられない!

初めて出会ってから3日目、どうしても気になって再び救出現場に向かうと、また同じ子猫の鳴き声が聞こえました。ただ初日とは明らかに違う、消えそうなか細い鳴き声。急いで探すと子猫はまた同じ溝の中にいました。しかしもう、ぐったりして動けない状態でした。

意を決してスーツ姿にパンプスで、うっすらぬかるむ溝の中に入り、その子猫を拾い上げました。片手で持てるくらいの小さな小さなその子を拾い上げて目が合った瞬間、小さくて、白黒で、そして何故か…少し磯臭い!愛猫「しじみ」の命名の由来は、拾い上げたその瞬間、小さく聞こえたゴロゴロ音と共に私の心に深く残るものとなりました。

泥だらけの猫を連れていざ病院へ

白黒猫しじみ

出会いは突然過ぎて…

救出し、すぐに病院へ。お腹に虫がいたので駆除する薬を飲ますことと目薬をさす程度で、特に健康に問題はありませんでした。
しかし問題は迎える私側、初めて猫を迎えるため、必要なものや知識がない!

ペットショップや里親さんから猫を迎える場合必要なものを事前に用意しておくことできるのですが、外にいた猫を急遽迎える場合、多少慌てることもあります。実際私も当時周りに頼れる人もおらず、仕方なく一時しじみを病院に預け、必要なものを用意してから迎えにいきました。

私はたまたま拾ったのが昼だった為すぐに病院に連れていけました。しかしそれが夜間だったら?数時間おきにミルクを与えなければいけない乳飲み子だったら?刻一刻を争う生死の境目にいる子だったら?当時の自分にはとても対応できるものではなかったと思います。

イメージトレーニングを

いざ外猫を保護する時の為にと、実際に必要なものを用意しておく必要はないと思います。しかし猫に関する記事を読む読者の方が、いざ助けを必要としている猫と出会って放っておけますか?

万が一保護した場合、何が必要でどのような対処をしたらよいのか、保護後自分が本当に受け入れられるのか、周りに頼れる人はいないかなどイメージし頭に入れておくだけでも、救える命が増えるかもしれません。

某猫イベントでパネルになった時の写真

保護した初日、家に連れ帰って…

それ、柄なの?!

ちなみに一時預かりということで預かり代をバッチリ取られたにも関わらず、迎えに行くと泥だらけのまんま!保護直後は衰弱していたり体への負担が大きいためシャンプーは避けた方がよいそうです。

しかし子猫の衛生面のことも考えてせめて泥を拭き取るくらいのことはして頂きたかった…。ただ今振り返ると、こちらもせめてもう少し泥を落として連れていくなど、病院や他の飼い主さん達に配慮すべきだったと反省しております。当時はそんなことを考えつく知識もありませんでした。

仕方がないので家に迎えてから拭き取り。蒸しタオルで優しく拭き取ってキレイにしました。

鼻の横が汚れていると思い拭き取ろうとすると、「にゃっっ!」と怒ったしじみ。あまりに汚れていた為、しじみ自慢の鼻の横のブチと顎のブチを汚れと見間違い、拭き取ろうとしてしまいました(笑)

しじみのチャームポイント鼻ぶちと顎ぶち

保護猫を迎えてよかったこと

命を繋げた喜び

かねてから猫と暮らしたい気持ちはありました。しかしペットショップで購入することは選びませんでした。自分が助けないと命が消えてしまう子との出会いがあれば、その時はその子を受け入れて暮らそうと考えていました。

ひなたぼっこ中のしじみ

実際にそのような出会いがあり、あの時私が助けなければ、きっとしじみはそこでそのまま…。そして何より、この子と暮らせるかけがえのない喜びを感じることができなかったでしょう。

現在のしじみ

お引越しして…

2010年7月の保護から約9年、保護日から1ヶ月遡った6月24日を誕生日とし、もうすぐ9歳になります。しじみと私、ずっと2人で仲良く暮らしていましたが、先日私が結婚し、高知から遥々名古屋に一緒にお引越ししてきました。

主人には結婚前から懐いており、主人が帰ると玄関まで迎えに行き、仕事終わりの主人の足の匂いを嗅ぐのがしじみの日課となっております。生活環境が一変したこともあり、以前より少し寂しがりになってしまい、私の姿が見えないと大きな声で鳴いてしまうことが。

現在はリラックス効果のあるサプリメントをフードと一緒に与えたり、遊ぶ時間を確保するなどして不安解消に取り組んでいます。

主人の足が何故か好き

まとめ

白黒猫がくれたもの…

保護してから現在に至るまで、しじみから数えきれない幸せをもらいました。保護当時は仕事もプライベートも上手くいかず落ち込んでいた暗い日々だったのですが、この白黒の子と暮らし始めてから、この子が私の心を喜びや愛しさでカラフルに彩ってくれ、寂しさや不安が薄れていきました。

過去にはしじみが病気を患って不安な時期もありました。病院代だってかかったけれど、この子の健康以上に欲しいものはありません。

よく素敵な出会いや事柄を「神様からのプレゼント」なんて言うけれど、私はしじみのことを「神様の落し物」だと思っています。だってこんなにかわいい子、神様だって手離したくないと思うんです!

あの時神様の落し物に気がついて、拾ってよかった。いつかまた神様にお返しする日が来るまで、ずっとずっと大切に、守っていきます。

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