普段の食事と何が違うの?猫が療法食を食べる際の注意点

普段の食事と何が違うの?猫が療法食を食べる際の注意点

療法食は、猫が何かしらの病気になってしまい食事療法が必要だと診断されたときに食べる食事のことです。ただ異なるご飯に切り替えるだけと思っていませんか?実は療法食は誤った食べさせ方をすると逆に身体に害が及んでしまうこともあるのです。ここでは普通の食事との相違点と食べさせ方についてご紹介いたします。

1352view

猫の普段の食事と療法食の違い

猫を抱いた女性と笑顔の獣医師

健康な状態で日々食べている猫の食事は「総合栄養食」と「一般食」です。

総合栄養食

「総合栄養食」は人間に例えると主食・主菜・副菜などバランスのとれた食事に相当し、水とこの食事を摂取することで1日に必要な栄養素が摂取できるように作られたものです。健康な猫はメインの食事としてはこの総合栄養食を食べさせるようにします。

一般食

「一般食」はいわゆるおやつであり、人間でいう間食やご褒美で食べる嗜好品です。猫もご褒美やコミュニケーションをとるものとして上手に活用すると良いでしょう。食べさせ過ぎたり、一般食のみでは栄養が偏ってしまいます。

療法食

一方「療法食」は上の二つとは大きく異なります。療法食は猫が病気になり食事療法が必要だと獣医師が判断したときに食べさせる食事です。

人間も糖尿病や高血圧などで食事に制限が生じることがあります。療法食もそれと同様にその猫の病気を治すために摂取すると悪化する成分が制限されていたり、足りないものを補ったりと調整されて作られています。

共通点

これら三種類の猫の食事にはある共通点があります。それはどれも「ドライフード」と「ウエットフード」があるということです。どちらを食べさせるかは基本的に猫の好みに合わせて大丈夫です。

もし、どちらも好むようであれば、水分補給も兼ねて両方バランスよく食べさせると良いでしょう。

猫の療法食の種類

ショップでペットフードを選ぶ女性

療法食は主に以下のような疾患に用いられます。

  • 腎臓疾患
  • 下部尿路系の疾患
  • 肝臓疾患
  • 糖尿病
  • 消化器系の疾患
  • 体重コントロール
  • アレルギー疾患など

ここで挙げたのは一部ですが様々な疾患の食事療法として療法食が用いられています。販売しているペットフード会社も多岐に渡ります。獣医師のアドバイスをよく聞き、猫の状態や好みにあった療法食を選択しましょう。

病院によってはサンプルを貰える場合もあるので、まずはサンプルから試してみることが安全策でしょう。

猫が療法食を食べる際の注意点

獣医師の診察を受ける黒猫

療法食は普段の食事のように、ただ食べさせているだけではいけません。食べさせ方を一歩誤ると病状が改善しないだけではなく、逆に悪化させてしまうこともあるのです。よって以下のような点に注意しながら食べさせるようにしましょう。

1.獣医師の指示に必ず従う

療法食は食事療法を目的として用いられる特別な食事です。薬ではありませんが、飼い主さんの自己判断で食べさせたり、やめたりしてはいけません。食べさせ方や使用期間などは獣医師の指示に従いましょう。

また、療法食を食べている間は必ず指定された時期に検査を受けましょう。結果に基づき、療法食を続けるか、予防目的の食事に切り替えるかを判断しなければならないのです。これらの判断も獣医師が担う役割です。

病状が改善しているのにも関わらず不安だからと、自己判断で療法食を続けてしまうと逆に悪化してしまうこともあります。

2.療法食は治療薬ではない

療法食はあくまでも食事による体質改善を目指すものであり、病気を治す治療薬ではありません。獣医師の指示で薬が処方されている場合は正しく服用し、療法食と併用しながら治療しましょう。

症状によっては薬は用いずに療法食のみで治療を始める場合があります。これは体質改善により症状の改善が見込まれる場合、薬を長期服用することによる身体へのダメージを防ぐことができます。

いずれにしても獣医師のアドバイスをよく聞き、気になることは積極的に質問するようにしましょう。納得したうえで療法食を食べさせることが大切です。

3.健康な猫には食べさせない

まだ病気になってはいないけれど、将来が心配だから療法食に切り替えるというのは危険です。薬ほどの薬効があるわけでないですが、成分が緻密に調節された食事なので、健康な猫には不向きです。

例えば健康な人間が将来糖尿病になるのではと不安になり、血糖値を下げるサプリメントを服用してしまうと、必要以上に血糖値を下げてしまうため危険です。猫も同様です。治療の必要がないのにも関わらず、療法食を食べさせる行為は大変危険なのです。

健康上気になることがあれば、一度かかりつけの病院で相談してみると良いでしょう。

猫が療法食を食べてくれないときの対処法

並んでご飯を食べる三匹の猫

猫は食に対するこだわりが強い傾向があります。よってスムーズに療法食に切り替えられるとは限りません。なかなか切り替えられず苦戦している飼い主さんは以下のような対処法を参考にしてみてください。

1.療法食に徐々に切り替える

病状が深刻ではない場合、獣医師の許可を得ることができれば徐々に切り替える方法が猫にも抵抗がなくおすすめです。まずは普段の食事に療法食を混ぜて食べさせます。毎日少しずつ療法食の割合を増やし、やがては完全に療法食に切り替えるというやり方です。

2.ドライフードとウエットフードの併用

病状によってはいきなり療法食を食べさせなければならない場合もあります。このような場合は、その猫の病状に合わせた療法食のドライフードとウエットフードを混ぜて食べさせてみましょう。

ウエットフードは香りが強いため、ドライフードのみでは食べてくれない猫も食べてくれるかもしれません。ウエットフードは水分補給もできるのでおすすめです。ウエットフードをより好むようであれば初めのうちはウエットフードで頑張ることもひとつの手段です。

ただし、ウエットフードは時間が経つと腐敗してしまうので、出しっぱなしにすることは厳禁です。また、ウエットフードは歯に残りやすいので、歯のケアも忘れずに行うようにしてください。

3.温めてみる

ドライフードの場合はお湯に浸し、ウエットフードの場合は電子レンジで少し温めてみると香りが引き立ち食べやすくなります。ここでの注意点は温め過ぎないように気をつけることです。火傷しないように人肌程度の温度に冷ましてから食べさせましょう。

4.様々なメーカーの療法食を試す

上記の方法を試しても困難な猫もいます。でも諦めないでください。療法食は同じ病気の療法食でも様々なメーカーから発売されています。病院でも様々なメーカーのサンプルを貰える場合があるので、色々とチャレンジしてみてください。

また、購入するのは一種類でも異なるメーカーのサンプルが残っていれば、サンプルも混ぜ合わせみると好みの味が見つかるかもしれません。

まとめ

フードボウルに入ったキャットフードと猫

療法食は普通の食事とは異なる食事です。信頼できる獣医師とよく話し合いを重ね、納得してたうえで治療にあたることが大切です。投薬ほどの緊張感を持つ必要はありませんが、食べさせ方には充分気をつけるように心がけましょう。