母猫のお引越しでおいてけぼりに・・・黒猫ゴンスケとの出会い

母猫のお引越しでおいてけぼりに・・・黒猫ゴンスケとの出会い

我が家の愛猫「ゴンスケ」との出会いのお話です。母猫との別れや人間との出会い寂しさや恐怖を乗り越えて今どのように成長し生きているのかご紹介したいと思います。

お母さん!子猫1匹忘れてますよ

野良猫の母親から産まれた仔猫のゴンスケ。天敵から身を守る為母猫はある日引っ越しをしました。

一匹一匹新しい安全な場所迄大切な仔猫達を往復して運んでいましたが、最後に黒猫ゴンスケは忘れられてしまったのです。その瞬間から孤独と恐怖の始まりです。

まだ眼も見えなくて歩くこともままならない赤ちゃん猫のゴンスケは、必死に母親を求めて鳴いていました。その声を毎晩聴いていた近くの家に住む私の知り合いの女性は放っておけなくなり、私の実家に助けを求めて連れてきました。

黒猫ゴンスケとの出逢い

黒猫のごんすけ

元々猫好きで二匹飼っていた私はその噂を聞いて直ぐに会いに行き、まだ光さえも届かないブルーの瞳、小さく折れ曲がった小さなお耳、か細く小さな鳴き声、その日のうちに車で15分、運転する自分の膝の上に置いて我が家に連れて帰りました。

寝不足で大変な日々の始まり

毎晩2時間置きに起きて、仔猫用のミルクを作って飲ませます。次に排泄です。ゴンスケはまだ自分で用を足せないので母猫の変わりに私が柔らかいティッシュペーパーを使って優しく刺激してあげました。

子猫用ミルク

うんちが出るまでに成長すると、刺激しても出ない日は心配したものです。一晩に3回も4回も、気がつくと毎日外は明るく朝方になっていました。

そんな日々が3、4ヶ月位続いて、私は寝不足でクタクタでしたが、世の中の母猫は皆こんな大変な事を愚痴も言わずにやってるんだなあと思うと、尊敬もしましたし、負けちゃ居られないと、まるで自分に子供が出来たみたいに、大切に一生懸命育てました。

人間?それとも犬?ごんすけはすっかり人気者に

パートの仕事に出掛ける間は、先住猫の雄二匹に託して、皆に見守られながらゴンスケは成長していきました。

仲良し猫
見守られるごんすけ

人間の赤ちゃんみたいに哺乳瓶を自分で支えて必死に飲む姿は忘れられません。

哺乳瓶を使うごんすけ

舌打ちした!?

こんな事件もありました。ある日年上の先住猫とじゃれあって居る様子を夫が携帯の動画で撮影していたのですが、敵わぬ相手に苛ついたのでしょうか、パンチをくらいフラフラした後、我に返ったゴンスケがカメラに向かって来て、なんと舌打ちをしたのです。

『チェッ‼』『カッコ悪いとこ撮ってんじゃねぇよ‼』

て感じで、夫と吹き出してしまいました。一体いつどこで覚えたのやら。

とってこい!ができる

あと、ゴンスケには特技があります。それは、玩具のボールや黒いゴムを気に入っていて、投げると全速力で追いかけて口にくわえて私の所に得意気な顔で持って来てくれるんです。

まるで犬みたいに。それを何度も繰り返して遊ぶ姿を見ていると、寝不足で世話した事も、トイレのしつけに苦戦した事も報われて、とても愛しい気持ちになります。

分離不安

途中分離不安に陥っていた時期もありました。私達の出入りするドアの前で、ティッシュペーパーや新聞紙、私達が履くスリッパまでも、ボロボロに破壊します。

わざと出入り口に排泄もしました。ペット病院に行って相談しようか迷った時期もありましたが、私達はゴンスケを信じて、成るべく不安にさせないよう努力し、見守りましたが、ゴンスケは無事乗り越えてくれたのです。

今では掛けがえのない大切な家族の一員です。今でも寝ている時に哀しく細い声で鳴いている時があります。勝手な推測ですが、赤ちゃんの時の経験が影響してるんだと思います。哀しい夢を見ているのかもしれません。人間の私が育てたせいなのかゴロゴロ喉を鳴らして喜んだりしません。

ゴンスケの兄弟は・・・

2つだったトイレは今では3つ。餌代も上がりました。今後新しく家族を迎え入れる積もりは当分ありません。後でわかった事ですが、ゴンスケの兄弟のうち一匹は母猫とはぐれたのかいつの日かカラスに襲われて死んでしまったようです。

現に今この瞬間も寒空の下寂しく辛い思いをしているかもしれない犬や猫達を思うと全てを受け入れ助けてあげられる事は出来ない歯がゆさを感じます。

貴重な経験

今新しい家族を迎えて夫や先住猫達と一緒にゴンスケと私は幸せに暮らしています。夫は最初里親として貰い手を探そうと言っていましたが、いつの間にかその気持ちは無くなったようです。

たった一匹の野良猫から産まれた小さな黒猫のゴンスケに、私は沢山の貴重な経験や学びを貰いました。そして感動も。始め戸惑う事もありましたが、人間も猫も大切なのは命を慈しむ愛情だと思います。

ありがとう

猫集合

先住猫の寅吉とテン、どちらも雄猫ですが、良く面倒を看てくれました。それから優しく見守ってくれて時には協力してくれた夫に感謝しています。ありがとう。私たちの所に来てくれたゴンスケ、ありがとう。これからも皆で仲良く健康で長生きしようね。

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