猫がチョコレートを食べると危険?ダメな理由と食べた時の対処法

【獣医師監修】猫がチョコレートを食べると危険?ダメな理由と食べた時の対処法

概要

  • 猫にチョコレートを食べさせると危険
  • 理由は、カカオに含まれる「テオブロミン」を排出できないため
  • 中毒症状は摂取後4時間以内に発生することが多い

猫にチョコレートを食べさせる事は、あまり一般的ではないですね。そもそも猫は、チョコレートを食べるのでしょうか?そんな素朴な疑問から、果たして猫にチョコレートを食べさせても大丈夫なのか、もし食べてしまった場合はどんな事態になるのかなど、猫とチョコレートに関してのお話をしていきましょう!!

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫にチョコレートを食べさせると危険

猫のチョコレート写真

人間にとってはリラックスしたり、頭の働きを良くしたりする効果が期待できるチョコレートですが、猫にとっては危険な食べ物です。なぜ猫にチョコレートは毒なのでしょうか。ほんの少しの量でも与えてはいけないのでしょうか。

猫がチョコレートを食べると危険な理由

猫とチョコレートケーキ写真

猫にとって危険なのは、カカオに含まれる「テオブロミン」という物質です。カカオ特有の苦みの成分で、カフェインに似た効果があります。

テオブロミンには大脳に刺激を与える効果があり、人間が摂取すると頭をすっきりさせたり、記憶力を高めたりする効果が期待できます。一方で興奮作用や利尿作用、心臓の動きを活発にするなどの働きもあります。

人間であれば、これらの効果はテオブロミンの分解とともに治まりますが、猫の場合はテオブロミンを体外に排出する機能が無く、テオブロミンに強く反応してしまうため大変危険なのです。過剰に摂取することにより心臓や中枢神経に深刻なダメージを受け、中毒を起こし、最悪の場合命を落とすこともあります。

猫がチョコレートを食べたときの中毒症状

布団の中の猫写真

猫がテオブロミンを過剰摂取した場合に起こる主な中毒症状は以下の通りです。

猫がチョコを食べたときの中毒症状

  • 下痢、嘔吐
  • 脱水症状
  • 興奮
  • 息切れ
  • 頻脈、不整脈
  • 痙攣
  • 尿失禁
  • 精神不安定
  • ふらつき

これらの症状は、多くの場合チョコレートを摂取後4時間以内に発生します。空腹状態の摂取では消化吸収が早いため、もっと早く症状が現れることもあるでしょう。症状が悪化した場合は24時間以内に命を落とすこともあります。

症状が続き、2~3日後に突然死するケースもあるので注意が必要です。

猫がチョコレートを食べたときの致死量

チョコレート計り写真

猫はテオブロミンをどの程度摂取すると危険なのでしょうか。

猫の体重1kgあたりテオブロミン250~500mgが致死量とされています。3kgの猫であれば、750mg以上が致死量ということになります。中毒症状は体重1kgあたり15~20mgで現れます。

チョコレートによってカカオ含有量は異なるため、食べたチョコレートの種類によって危険度も変わります。ダークチョコレートのようにカカオ成分が多いチョコレートでは体重1kgあたりわずか5g程度、ミルクチョコレートの場合では10g程度食べると症状が現れる危険性があります。

チョコレートはわずかでも、猫にとっては危険な食べ物です。量に関わらず、カカオ成分を含むものは猫が食べたり、誤飲したりしないよう気を付けてあげましょう。

猫がチョコレートを食べた時の対処法

病院で診察を受けている猫

病院へ連れていく

猫がチョコレートを食べた瞬間を目撃した、またはチョコレートが無くなっていることに気が付いたなら、一刻も早く病院へ連れていくようにしましょう。猫は胃の中に入っても30~1時間以内に病院へ連れていけば、吐き戻しの処置や胃を洗浄するだけという簡単な処置だけで済むかもしれません。

特にチョコレートのような体に中毒症状を与える可能性のある食べ物は、早急に治療を行うことが大切です。自己判断で様子を見たり、素人による処置よりも早急に病院へ急ぐようにしましょう。

チョコレートを吐き出させる

食べた直後であるならば、猫の舌の奥の方を綿棒で刺激すると吐き出すこともあります。ただ、猫の気管はとてもデリケートで傷つきやすく力を入れすぎたり、無理に吐き出させようと指を入れてしまうと、チョコレートによる中毒症状よりもひどい状態になる可能性もありますので、ぜひ無理はせずに病院を受診するようにしましょう。

塩水は飲ませない

猫がチョコレートを誤飲してしまった場合、塩水を飲ませることで吐き出させることができる。という、情報がネットで流れていますが、塩水を猫に飲ませるのは大変危険です。

猫にとって多量の塩分は最悪の場合、死に至る可能性もある危険な行為です。塩水を多量に飲ませることで、もしかしたらチョコレートを吐き出させて命を救うことに繋がるかもしれませんが、その行為が確実にチョコレートを吐き出させるとは言えません。塩水を飲ませている暇があるならば、一刻も早く動物病院へ急ぐか、獣医師に電話をかけて指示を仰ぐようにしましょう。

猫がチョコレート中毒になる原因「テオブロミン」

病院で診察を受けている猫

猫が中毒症状を引き起こす原因は、チョコレートの原材料のカカオに含有されている「テオブロミン」という物質です。猫は人間と違い、テオブロミンをうまく排出出来ないため、中毒症状を起こします。ミルクチョコレートよりもカカオの含有量が多い、ビター・ダークチョコレートの方がテオブロミンが多く含まれています。

焼き菓子やパンなどに使用するベーキングチョコレートや、ココアパウダーにも多くのテオブロミンが含まれています。尚、コーラやお茶にも含まれていますので、間違えても愛猫になめさせないよう、注意しましょう。カカオが含まれていないイチゴチョコレートなどでは中毒は起こりませんが、胃腸障害が起きる可能性がありますので、いずれにせよ人間の食べ物は猫には与えない方が無難です。

チョコレート以外で猫が食べると危険な物

冷蔵庫と猫

猫が食べてはいけない食べ物は、チョコレート以外にも沢山あります。タマネギは有名ですね。ネギ類に含まれる、「アリルプロビルジスルファイド」という舌を噛みそうな名前の成分が赤血球を破壊して、溶血性貧血を引き起こしてしまうのです。ネギ類を煮た煮汁も危険です。少量でも絶対に与えるのは止めましょう。

人間にとっては嗜好性の高い、コーヒーやアルコールも御法度です。コーヒーなどに含まれるカフェインは、猫が摂取すると体調不良の原因となりますし、アルコールは少量であっても、体の小さな猫は酩酊状態になってしまいますので、内臓の機能障害が起こる事があります。

また、理由ははっきりと分かっていませんが、ブドウ類も避けた方が良いようです。嘔吐や肝機能障害、最悪の場合は死亡してしまう事も。ブドウには猫が必要な成分はありませんので、特に与えなくても問題はありません。誤って愛猫が食べてしまう事のないように、注意しましょう。

その他にも、あわびやサザエ、イカ(スルメ)、生卵、生の豚肉、香辛料、アボカド、人間用の薬やサプリメント、牛乳なども与えてはいけない食べ物です。

まとめ

チョコレート

猫にチョコレートは与えない方が良い事が分かりました。チョコレート以外にも、与えない方が良い食べ物は沢山ありますが、人間用に加工された食べ物は与えない、というのが基本です。

手作りご飯やトッピングなどでキャットフード以外の食べ物を与える時には、必ず与えても良いか確認してから与えるようにしましょう。愛猫を守るため、食べ物には気を遣いますが、それも大切な飼い主の努めの一つです!お猫様にいつまでも、健康でいて貰いましょう☆

30代 女性 ひなた

猫ちゃんが、チョコレートを食べると貧血が起こります!
うちの猫ちゃんが、間違ってチョコを少しだけ食べたときにも元気がなくなって、獣医師に診てもらいますと貧血になっていて、点滴治療をしばらく続けました。猫ちゃんに負担をかけてしまい反省をしました。それからは、チョコレートを食べるときには猫ちゃんが寝ているときにしたりして工夫しました。なんだか、美味しそうだなと思ったのでしょうか。まさかチョコレートなんて食べないと思っていました。特に、猫ちゃんが中毒を起こすものは猫ちゃんに食べられないように注意しなければいけませんね。