猫のノミダニ薬の付け方とおすすめの商品3つ

猫のノミダニ薬の付け方とおすすめの商品3つ

ノミ・ダニに効く猫の薬の使い方をご存知でしょうか。室内飼いの猫もノミ・ダニに感染する場合があり人にも影響を及ぼす危険性があるため予防が必要です。しかし適切に薬を投与しなければ誤って猫が舐めてしまい副作用が出てしまう恐れがあるので正しい付け方をマスターしましょう。またたくさんあるノミ・ダニ薬の中で動物病院で実際に飼い主さんに処方している薬やオススメの薬を紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫のノミダニ薬の付け方

猫の皮膚についたダニ

猫も、ノミ・ダニ予防は大事で、特に暖かい地域に住んでいる場合は必要です。

室内飼いで外に一切出さなくても、私たちが外からノミ・ダニをもらって家に運んでしまうことで、感染が起きるため、室内飼いだから安心というわけにはいきません。

また地球温暖化が進み、年々気温が上昇していることもあり、注意しなければいけません。

猫に対するノミ・ダニ薬のほとんどは皮膚に直接付けるスポットタイプです。多くの動物病院で使用・処方されている、「レボリューション」と「フロントラインプラス」、「マイフリーガード」の使用方法を紹介します。

「レボリューション」

一般的に猫に対するノミ・ダニの薬は、スポットタイプで皮膚に直接投与し、徐々に体全体に浸透する薬で、「レボリューション」もその内の一つです。

またレボリューションは、ノミ・ダニの駆除・予防以外にフィラリアの予防効果もあります。

使い方

  1. ピペット(薬)を取り出し、上向きにして青色のキャップを押します。ピペットの先に穴が開くまでしっかり押してあげると、「カチッ」と音がします。念のため、ちゃんと穴が開いているかキャップを外して確認します。
  2. 猫が舐められないところに薬を投与するので、猫の首の後ろ側(肩甲骨前)の毛をかき分けて、皮膚がしっかり見えるようにします。
  3. ピペットの先を、かき分けた猫の皮膚に直接あてたまま3〜4回ほどピペットを絞り、中身が空になるまで絞るのがポイントです。また、皮膚の1か所に薬を全部投与することで薬液が垂れて舐めることを防げます。
  4. ピペットを絞った状態のまま猫の皮膚から離して、最終的に薬が空になっているか確認をします。

「フロントラインプラスキャット」

レボリューションと同じスポットタイプの薬で、直接猫の皮膚に投与なので誰でも簡単にでき、付け方や投与する部分もどのスポットタイプと同じです。

取り扱っている動物病院もありますが、Amazonでも入手することができ、猫のノミ・ダニ予防のカテゴリーで、第1位の薬でもあります。

使い方

  1. 裏面のシートを剝がして、中にあるピペットを取り出します。
  2. ピペットの先に切れ込みの線が入っているので、その部分を折ります。その際に、緑色の面を内側(手前)に折ってしまうと中にある薬が飛び散ってしまう恐れがあるので、必ず外側の方向で折ってください。
  3. 薬の付け方はどのスポットタイプと同様ですが、必ず投与する部分は猫が舐めることができない首の後ろ側(肩甲骨前)にします。また、薬を付ける前はしっかりと毛をかき分けて、皮膚を見えるようにします。
  4. 1か所の皮膚に直接ピペットをあてて、中の薬が全部なくなるまで投与します。最後は、薬がピペット内に残っていないか確認しましょう。

「マイフリーガード猫用」

マイフリーガード猫用は、多くの動物病院でも取り扱っている薬であり、またAmazonのノミ・ダニ予防のカテゴリーで第5位で、フロントラインプラスキャットと同様に高い人気があります。

スポットタイプの薬で、形状がフロントラインプラスキャットとほぼ同等なので、同じように使用します。

使い方

  1. 外装のパッケージを開け、中のスポットを取り出します。
  2. フロントラインプラスキャットと同じように、先にある切り込みの線から折り曲げます。
  3. 薬を投与する場所も同じで、猫の首の後ろ側(肩甲骨前)に毛をかき分けて、直接皮膚にスポットの先を当てながら投与します。

猫のノミダニ薬おすすめ3選

猫のノミ治療

猫のノミ・ダニ薬は、動物病院の他にネット通販やペットショップでも入手することができるようになりました。

病院で処方する猫のノミ・ダニ薬は「動物用医薬品」で、寄生予防及び駆除や忌避(寄生虫が寄り付かないようにする)の効果がありますが、一方で市販で販売されている薬の多くは「医薬部外品」であり、忌避のみしか効果を発揮しません。

また、動物用医薬品はほとんどが1か月間効果が持続するのに対し、医薬部外品はあまり効果が持続せず、雨などで猫の体が濡れてしまうと更に効果がなくなってしまうものが多く、意味がないため必ず動物用医薬品のノミ・ダニ薬を選びましょう。

今回はAmazonや楽天で入手できるノミ・ダニ薬の中でオススメの商品をいくつかあげてみました。

フロントラインプラスキャット(猫用)

【動物用医薬品】フロントライン プラス キャット 猫用 0.5mL×6本入
¥4,145円(税込)
        
  • ノミとマダニ駆除、寄生予防
  • ハジラミの駆除
  • 安全性が高い
  • 水に濡れても効果に影響しません

スポットタイプなので誰でも簡単に投与でき、24時間以内に薬の成分が体全身に浸透します。

ノミとマダニ駆除、寄生予防

24時間以内に猫のノミの成虫駆除をすることができ、卵や幼虫にも効果があるため、孵化や成長を阻止し寄生を予防することができる薬です。マダニの場合は48時間以内に駆除する効果があり、駆除率は約100%で1か月間効果が持続します。

ハジラミの駆除

猫の場合は、ハジラミも約48時間以内に駆除する効果があることが確認されています。

安全性が高い

妊娠中や授乳中の猫や、生後8週齢の子猫に対して投与しても問題ないか試験を実施し、安全性が確認されています。また、人に対しても様々な試験を行い安全なことが確認されているので、猫と人どちらにも安全で優しい薬です。

水に濡れても効果に影響しません

投与してから24時間経つと、薬の成分が猫の体全身に浸透するためシャンプーや雨など、水に濡れたとしても効果に影響はありません。

フィプロスポットキャット

フィプロスポットプラスキャット 猫用
2,600円(税込)

商品情報
・ノミ・マダニ駆除剤
・国内自社製造

チューブ型ピペットタイプで先が丸いため、猫の皮膚に直接つけても痛みや違和感がありません。また、薬液が猫の毛に付着しにくいため、しっかり皮膚に投与することができます。

ノミとマダニの駆除、寄生予防

  • シラミ、ハジラミの駆除
  • 生後約8週齢の子猫から使用可能です
  • 水に濡れても効果に影響しません

ノミの駆除の他に卵や幼虫の発育を阻害する効果があり、1〜1.5か月間寄生予防することができます。またマダニの駆除効果も約3週間持続します。薬を投与後、シャンプーなどで猫が水に濡れても効果に影響はありません。

マイフリーガード猫用

マイフリーガード 猫用
2,818円(税込)

商品情報
・国産のスポット剤
・ノミ、マダニの駆除

  • ノミとマダニの駆除
  • 生後約1歳以上の猫から使用可能(生後12ヶ月齢未満の子猫は使用不可)
  • 2週間に1回のペースでシャンプーしても効果に影響はありません(投与後2日以降からシャンプー可能)

1回の投与で約1か月間ノミ、マダニが猫に寄生するのを予防することができる薬です。

猫のノミダニ薬を付ける際の注意点

病院で診察されている茶トラ猫

動物病院で処方してもらうと安心

最近では、猫の色んなノミ・ダニ薬が販売されるようになりましたが、対象寄生虫やその効果などの違いがあります。

例えばレボリューションの場合は、ノミ・ダニ以外にフィラリア症の予防をすることができますが、もし猫が感染していた場合、薬を投与してしまうとショック状態をおこし、命を落とす危険性があります。事前にフィラリア症に感染していないか検査する必要があります。

猫の場合は、基本的に年に1回のワクチン接種ぐらいでなかなか動物病院に行く機会が少ないのが現状です。この機会に動物病院に受診し、薬を一緒に処方してもらうことで安心安全に使用することができますし、猫の状態も知ることができます。

また、どの猫にノミ・ダニ薬を投与すればいいのか相談できることもメリットであります。

投与期間内に毎月投与をする

ほとんどのノミ・ダニ薬は1回の投与で1か月間効果がありますが、投与期間内に毎月投与しなければ感染する可能性があります。

ノミの場合、私たちが目に見えているノミは全体の5%ほどで、残りの95%はノミの卵や幼虫などです。ノミの成虫だけではなく、卵や幼虫も駆除しなければ完全な駆除をすることはできません。

また、ノミは気温が13度以上であれば生きることが可能であるため、年間暖かい地域に住んでいる場合は投与期間が長くなります。

また地球温暖化により、どの地域も年々ごとに気温が上昇しており、寒い冬でも部屋を暖かくするためノミにとっては過ごしやすい環境ともいえるため寒い地域に住んでいるから安全とは言えにくくなっています。
1年中予防を行う「通年予防」も徐々に推奨されるようになっています。

マダニに関しても、刺されてしまうと猫だけではなく、人にも害をあたえてしまう恐れがあります。刺されたことでアレルギー性皮膚炎をおこしたり、場合によってはマダニが持っているウイルスによりSFTS(重症熱性血小板減少症候群)を発症してしまったりすることがあります。

実際にマダニに刺されて、SFTSを発症し命を落としている方がいます。猫や犬に寄生するマダニは人にも規制することがあります。また、ダニだけでなくダニからSFTS感染を受けた動物の体液からウイルスが人に感染背うこともあるといわれており、犬や猫のダニ予防は非常に需要です。 そのことから、投与期間内は毎月忘れずに投与をすることで、ノミ・ダニを完全に予防することができます。

投与した際の副作用や注意点

猫にノミ・ダニ薬を投与した後、副作用が出ることがあり、投与した皮膚の痒みや脱毛などの症状がおこります。

また、誤って猫が薬を舐めてしまった際に、口からヨダレが垂れてきたり、嘔吐をしたりすることがあるため、必ず動物病院を受診し、適切な治療を受けてください。

同居猫がいる場合、相性にもよりますがふだんからお互いにグルーミングする機会があるため、多頭飼いの場合は舐め合わないように投与後数時間はそれぞれ接触しないように隔離することが必要です。

まとめ

ダニやノミで痒いため顔を掻く猫

猫のノミ・ダニ薬は、一般的に皮膚に直接付けるスポットタイプですので、誰でも簡単に投与することができます。

最近では、動物病院以外でも入手することができますが、市販で販売されている多くは「医薬部外品」であり、ノミ・ダニに対する駆除及び寄生予防効果がほとんどないため、必ず「動物用医薬品」の薬を選ぶことが大事です。

また一回の投与で1か月間効果が持続しますが、しっかりと投与期間内に毎月投与をしなければ感染するリスクはあります。

ノミやダニは猫だけではなく、人にも影響をあたえ命に関わる病気を引き起こす危険性があります。住んでいる地域や地球温暖化の影響で、ほぼ1年間投与が必要な場合がありますので、できれば獣医師の指示に従って毎月忘れずに投与することで、完全にノミ・ダニ予防ができるといえるでしょう。

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