猫のクレアチニンについて解説!基準値や数値を下げる方法

猫のクレアチニンについて解説!基準値や数値を下げる方法

猫のクレアチニンについて聞いたことはありますか。クレアチニンは、慢性腎臓病のチェック項目です。クレアチニンの数値が高ければ高いほど腎臓に病気が隠されている可能性が高くなります。今回はクレアチンについて詳しく述べていきます。

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監修:獣医師 平松育子先生

(ふくふく動物病院)

猫のクレアチニンとは

カルテを見ている猫

猫のクレアチニンとは筋肉中の老廃物で、腎臓病が猫に疑われた場合に最初にチェックする項目です。

クレアチニンの基準値

病院(検査機器)によって異なりますが、正常値は0.8〜2.0とされています。この範囲を大きく超えた数字を出してしまうと、慢性腎臓病である可能性が高くなります。猫のクレアチニンは略してCREとされています。

クレアチニンの値が上がる原因

猫のクレアチニンは、BUN(血中尿素窒素)というタンパク質の残りカスと共に排泄によって身体の外に出していきます。ですが、猫の腎臓の機能が低下するとクレアチニンの排出量が低下し、更に血の中にあるクレアチニンの値が上昇してしまいます。

したがって、血液中の猫のクレアチニンの数値が高いと正常にクレアチニンの老廃物を身体の外に出せていないという事になります。つまり、猫のクレアチニンの数値が高い場合は腎不全による腎機能の低下が疑われるのです。

BUNの値も考慮する

猫のクレアチニンの数値が低ければ、腎不全は疑われないというわけではありません。タンパク質の残りカスであるBUNも腎不全の診断に大きく関わっています。腎機能の低下によって体に残留してしまう老廃物は猫のクレアチニンだけではなく、BUNも同様なのです。

したがって、猫のクレアチニンと同様にBUNの値が高いと腎不全も想定される病気の候補とされるのですが、BUNの数値だけで慢性腎臓病を特定出来る訳ではありません。

そのため、BUNの他にもクレアチニンの数値も同時に調べるという結果となります。ちなみに、BUNの基準値は10から30と設定されています。

猫のクレアチニンを下げるには

クレアチニン値の低い猫

猫のクレアチニンの数値を下げるには、輸液と内服薬の服用、腎不全用の処方食が効果的です。猫の腎不全の治療方法は日進月歩で昔に比べると様々な方法があります。腎不全の治療は生涯続きますので、どの治療方法が最もよいのかをかかりつけの動物病院で相談してください。症状によって途中で治療方針が変わることもしばしばあります。

輸液治療

また輸液治療の場合は病院に入院または通院するか、自宅で継続治療するかを選択出来る場合がありますが、自宅で行う場合、専門的な知識が必要となります。最初は動物病院で輸液を行い、自宅で皮下点滴を行い定期検査を行える状態まで安定した場合は、獣医師の指導の下、自宅で皮下点滴を行う方法もとることができます。

輸液と内服薬の投与、処方食によって数値が低下してきたら、CREとBUNの数値をできるだけ正常値以内に維持できるように治療を継続します。

猫のクレアチニンの数値が高い時に起こる腎不全の症状について

クレアチニン値が高い猫
  • 元気がなくなる
  • 食欲が低下する
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 痙攣
  • 水をよく飲み頻尿になる
  • 痩せる
  • 口がアンモニアくさい
  • 腎不全が進むと尿量が減る(末期には出なくなることもあります)

腎臓の機能が低下し、2個ある腎臓の3/4が機能しなくなると上に示したような症状が現れます。元気で食欲があると血液検査をする機会がなかなかないかもしれません。よって、飼い主の多くは「水をよく飲む」「痩せてきた」「食欲がない」「吐く」などの症状が起こって体調の異変に気付き、動物病院を受診することが多いのではないでしょうか?

腎不全の初期症状は食欲不振・元気消失です。もしかすると飼い主の多くは風邪だと捉えてしまうかもしれません。しかし、元気や食欲低下の他に嘔吐や下痢、そして痙攣などの諸症状があれば、腎不全の可能性が高くなります。

また、腎不全の場合、水を沢山飲み、頻尿になるという症状があります。これらの症状は全て愛猫が腎不全である可能性を示しています。勿論、他の病気の可能性もありますので、何らかの症状が出た場合はすぐに医療機関へ連れて行きましょう。

まとめ

眠っている猫

猫の腎不全の原因は加齢によるものが大半なので、全ての猫に腎不全のリスクは平等にあります。猫の腎不全という病気の名前だけでなく、よくおこる症状や治療方法などを飼い主が知っておくことが早期発見につながります。

また、猫のクレアチニン(CRE)やBUNといった腎不全の診断を下す際に必要な項目と、腎臓病と判断される数値についても知識として持っておくことも大切です。

猫の腎不全は、猫が訴える症状だけでは特定できない病気です。似たような症状を持つ病気は他にも沢山あります。心配な症状があれば、動物病院で血液検査や尿検査を行い、状態を診てもらうようにしましょう。

記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子先生
  • (ふくふく動物病院 院長)

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

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