猫が薬を吐く理由と安全な正しい飲ませ方

猫が薬を吐く理由と安全な正しい飲ませ方

猫に薬をあげる時に、吐いてしまってうまく飲ませられないことがありますよね。猫が薬を吐く理由と、安全に正しく飲ませる方法についてご紹介します。

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監修:獣医師 平松育子先生

(ふくふく動物病院)

猫が薬を吐く理由

フードを吐いている猫

薬が苦いので吐く

猫が薬を吐く理由として、薬の味が苦い、まずい、といった理由で吐くことがあります。猫の薬はキャットフードとは違いますので、猫が薬の味を好んで飲み込むということは少ないです。

実際に猫は何かを食べる時、味や匂いから「有害だ、腐っている」と感じ吐く事がよくあります。猫が薬を噛んだり舐める事でより薬の味を感じ吐く事がよくあります。吐く以外にも苦味でよだれが出たりして、ぶくぶくと泡を吐くこともあります。

猫にとって薬を飲んでいるということはわかりませんから、餌とは違う味がする薬を飲むと、何か良くないものを飲んでしまったと感じて吐くので、自然なことだと言えます。

薬の副作用のために吐く

まれに、猫が処方された抗生剤を飲んだ時に、吐くことがあります。猫がこの場合に吐くのは、胃腸障害を起こしたか、肝臓など内臓に負担をかけたことによって、吐くと考えられます。

副作用の場合には、猫にうまく飲み込ませることができても吐くので、その場合には獣医さんに相談する必要があります。薬を変えてもらうか、他の方法に変更するかなど、猫の状態によって対処してもらいましょう。

薬が飲み込みにくいために吐く

薬の味に問題がなくても、飲む薬の形状や種類によって、飲み込むことが難しいために猫が薬を吐くことがあります。薬には、錠剤、粉薬、シロップ、カプセルのタイプがありますが、量や大きさはもちろん、猫の個体によって飲ませやすいものが違います。

錠剤であれば、猫が飲み込んだと思っても、喉の途中で止まっていることがあり、後で猫が薬を吐くことがあります。粉薬は、水で溶いたり、フードに混ぜたりして与えることができますが、味がわかりやすいので、一旦は飲んだり食べたりしてもすぐに気づいて猫が薬を吐くことがあります。

シロップのタイプは、猫が気にいる味であれば飲みやすいのですが、こぼれやすいというデメリットがあります。比較的飲ませやすいシロップタイプですが、薬の種類によってはシロップのタイプが出回っていないこともあります。

カプセルは、うまく与えられれば、猫に薬の味がわからずに飲み込ませられることがメリットだと言えます。ただ、猫が噛んでしまうと味がわかってしまい猫が薬を吐く事がありますし、口の中や喉に張り付いてしまって喉の奥に行かず猫が薬を吐く場合があります。

カプセルタイプを吐くと、薬の中身がこぼれてしまい、薬の一つが無駄になってしまうこともあります。どの薬が飲みやすく、飲みにくいかは、猫によっても個体差があると考えられますので、どの薬の形状が一番良いということは言えないでしょう。

猫が薬を吐く時の正しい飲ませ方

錠剤の薬を飲む猫

錠剤とカプセルの飲ませ方

1.利き手ではない方で、猫の後頭部側から頬骨のあたりに手をあてて、猫の頭を外らせて口を上に向けます。

2.利き手の人差し指と親指で薬を持ち、中指で上に向けた猫の口を開けて、猫の舌の付け根に向かって薬を落とします。

3.猫が薬を飲み込むまで、顔を上にあげたままにしておきます。

4.その後、スプーンなどで猫に水を飲ませると、より薬を飲み込んでくれやすくなり、薬が胃に到達しやすくなります。

投薬器を使う

より安全に飲ませるために、薬を口の奥まで挿れられる投薬器を使う方法もあります。投薬器を使えば、飼い主さんの指が噛まれることはありません。ただ、投薬器で口や喉の中が傷ついたり、投薬器を噛みちぎって誤飲してしまったりする可能性もあるため、使い方には注意が必要です。

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粉薬はシリンジで飲ませる

粉薬で水に溶いて飲ませるタイプは、シリンジで飲ませます。

1.錠剤の時と同じように、利き手ではない方で、猫の後頭部側から頬骨のあたりに手をあてて、猫の頭wを外らせて口を上に向けます。

2.猫の犬歯(大きい前歯)の後ろにシリンジを差し込み、様子を見ながらゆっくりと薬を口の中に入れていきます。

シリンジの先が猫の口の中に入れば良いので、こじあける必要はありません。焦って一気に薬をいれると、誤嚥やむせて猫が薬を吐くことにつながりますので、慎重に飲ませましょう。

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シロップの飲ませ方

シロップは、シリンジで飲ませたり、餌と混ぜたりして与えます。シリンジは、水で溶いた粉薬を与えるのと同じです。シロップは猫が好きな味になっていることが多いので、慣れればスプーンであげたり、猫に自分から舐めてもらうという方法もあります。

猫が薬を吐く時に気をつけること

薬を投与器で飲まされている猫

薬をどれだけ飲んだかを確認する

猫が薬を吐くと、飼い主さんはもう一度飲ませようとしますが、注意が必要です。錠剤であれば、すぐ拾って与えれば問題ないかもしれませんが、カプセルタイプを吐いた時に中身が漏れていると、猫にそのまま与えられなくなっています。

すでに飲んでしまった量がある場合、続けてもう一錠与えると、猫の体には多すぎる場合があります。シロップの場合に吐くことがあれば、それまでに飲み込んだ正確な量がわからなくなっています。

状況によっては、与えるべき薬を飲ませられていなかったり、追加して与えたことによって与えすぎになる可能性があります。猫が与えるべき薬のうち、どれだけ体内に入れてしまったかを確認して、薬を追加するか、そのまま様子を見るかを判断する必要があるでしょう。

わからない場合には、状況を獣医さんに伝えて、アドバイスをしてもらいましょう。

吐く時の猫の体調を観察する

薬の味が好きではないとか、飲み込みにくい、といった理由のほかに、猫の体調が悪化しているという可能性もあります。猫の具合が悪いために薬を与えているわけですが、猫の状態が変化すれば、薬を受け付けなくなっていることもあります。

もちろん、副作用のために吐くこともありますし、吐いたことで薬の効果がなく、体調が改善されていないこともあります。猫の具合が良さそうかどうかをよく観察して、もし体調が悪化して薬を与えられないと感じたら、早めに獣医さんに診てもらってください。

飲ませようとして無理をしない

猫に薬を飲ませても吐くことが続く場合、無理をして飲ませないほうが良い場合もあります。猫が暴れて噛み付いたり、引っ掻いてきたりして激しく抵抗する場合には、飼い主さんとの信頼関係も危うくなります。

どうしても薬を吐くために飲ませられない場合には、一度薬を飲ませることをやめて、猫が落ち着くのを待ちましょう。時間を置いても薬を飲ませられない時には、獣医さんに相談して、薬を変えたり獣医さんに飲ませてもらったりすると良いでしょう。

猫が薬を吐く理由と安全な正しい飲ませ方のまとめ

薬を見つめる猫

猫が薬を吐くために飲ませられないでいると、猫の治療がうまく進まないことになります。薬を飲ませる飼い主さんも大変ですが、一番ストレスを感じているのは薬を飲む猫です。猫が薬を吐く時には、飼い主さんは薬の形、大きさに応じた与え方をして、慎重に与える必要があります。できるだけお互いにストレスを感じないで、猫の病気や怪我のために薬を与えられるようにしましょう。獣医さんとしっかり相談して、猫に合った薬を選び、うまく与えられると良いですね。

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