梅雨の時期の猫のトラブルとそれを乗り切る方法

梅雨の時期の猫のトラブルとそれを乗り切る方法

ジメジメした梅雨が苦手なのは人間だけではなく猫も同じです。梅雨の時期には猫に起きやすいトラブルや病気があります。湿度が苦手な猫のために梅雨を乗り切る方法をご紹介します。

猫の梅雨の時期のトラブル

雨のに窓際で寝る猫

運動不足、ストレス

猫は狩りをする動物です。雨が降ってしまうと猫の獲物である小さな生き物たちの活動が減ります。そのため、猫は雨の日は動かずに体力を保つように過ごします。

これは、室内で飼育されている猫にもあてはまるため、梅雨の時期は運動不足になりやすいのです。私たち人間もそうですが、猫にとっても運動不足はストレスがたまる原因でもあり、運動不足とストレスは病気のきっかけにもなります。

毛が絡まりやすい

湿度が高いと猫の毛は絡まりやすくなります。春からの換毛期と梅雨が重なると抜け毛も多いため、さらに毛が絡まりやすくなります。梅雨の時期は皮脂分泌も多くなり、絡まった毛で通気性が悪くなり、皮膚にとって悪い環境が出来上がってしまうのです。

猫が梅雨に気をつけたい病気

くもった窓と猫

皮膚炎

湿気が多くなる梅雨の時期は、カビやダニ、ノミ、雑菌が繁殖しやすくなり、それらがアレルギー性皮膚炎の原因となります。

また、梅雨の時期には猫の被毛と肌との通気性が悪くなり蒸れてしまうことで、細菌が繁殖し皮膚炎になることもあるのです。尻尾の付け根は皮脂分泌が多く、スタッドテイルという皮膚炎を発症することがあります。
皮膚炎の症状は、かゆみ、発疹、脱毛などがあります。

外耳炎

梅雨で湿度が高くなると、猫の耳の中の細菌やカビなどが増殖して炎症となることがあります。かゆみや、耳の周囲の脱毛、腫れ、悪臭といった症状があらわれます。猫の耳ダニ感染症の場合、黒色でコーヒーかすのような耳垢が出るのが特徴です。

猫風邪

梅雨の時期は気温が高い日や、雨で冷える日があるなど、天気が不安定です。そういった時期は猫の免疫力が低下するため、病気を発症しやすとされています。猫風邪は症状が治まっても体内にウイルスが残ることがあり、免疫力が低下すると再び発症する病気です。

あごニキビ

猫のあごに黒いぶつぶつしたものができるのがあごニキビです。体質によってあごニキビができやすい猫がいますが、梅雨の時期に発症しやすとされています。

原因は体質の他に、口元の汚れや放置されたフードで繁殖した雑菌などですが、明確なことはわかっていません。あごニキビは悪化すると炎症が広がり出血することもあります。

フードを放置しない、食器を清潔にする、猫の口元の汚れを拭きとるなどの対処法でも改善しないときは動物病院を受診しましょう。

熱中症

梅雨の時期は気温が高くなることもあります。高温多湿の環境では猫が熱中症になることがあるのです。猫は汗をかく場所が肉球しかありません。多湿では気化熱により熱を下げにくくなります。

呼吸が荒い、嘔吐や下痢、ふらつき、けいれん、失神などが熱中症の症状です。

下部尿路疾患

猫はおしっこの病気になりやすい動物ですが、梅雨の時期は尿路結石や尿道閉塞などの下部尿路疾患を発症しやすとされています。その理由は、梅雨の時期の気温の低下や、エアコンの使用による室温の低下です。

涼しい環境によって水を飲む量が少なくなり、血の混じった尿、何度もトイレに行く、尿が出ないという症状があらわれます。

食中毒

梅雨の時期は気温も高くなり始め、湿度も高くなるため、食中毒の恐れがあります。猫が食べ残したフードが傷んだり、飲み水の中の雑菌が増えたりし、それを猫が口にして嘔吐、下痢、発熱など食中毒となることがあるのです。

猫が梅雨を乗り切る方法

窓際にいる2匹の猫

風通し

梅雨の時期は雨が降ったり、気温差があったりと不安定ですが、風通しを良くすることが必要です。窓を開けたり、扇風機や換気扇を活用したりして、湿気がこもらないようにします。

除湿

猫に適した湿度は40%~60%です。梅雨の雨降りの日など、この数値を超えるようなときはエアコンや除湿機で除湿をしましょう。エアコンを使う場合、冷気を嫌う猫や冷気によって体調を崩してしまう猫がいるので、ドライ運転や、高めの設定温度で使用します。

遊ぶ

梅雨の時期は猫の運動不足が心配されます。運動不足やそれに伴うストレスの対策は、飼い主さんから積極的に遊びに誘うことです。また、キャットタワーやキャットウォークを設置したり、猫の好みの素材でできた爪とぎを置いたりして、猫が一人で遊べるような環境を用意してあげるのもいいでしょう。

その他のケア

皮膚が蒸れないように、ブラッシングをしたり、汚れを取り除くためにシャンプーや濡れタオルで体を拭いたりといったケアが大切です。耳のチェックも行い、汚れやニオイがないか確認します。

梅雨の時期から発生しやすくなる食中毒を防ぐために、食べ残したフードは片付け、飲み水はこまめに交換をしましょう。

まとめ

猫と傘と長靴

梅雨の季節は雨が多くジメジメして嫌ですよね。ジメジメしているだけではなく梅雨は気温の変化もあり、猫にとって気を付けたい季節でもあります。

雨の日の猫は運動不足になりストレスがたまりやすく、湿気で毛が絡みやすいです。また、ノミやダニ、カビなども繁殖しやすく皮膚病などの病気も発症しやすとされています。除湿や遊び、体のケアなどの対策をとり、猫が健康に梅雨を乗り切れるようにしましょう。

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