猫に『噛みつかれた』!飼い主が絶対してはいけない行為3つ

猫に『噛みつかれた』!飼い主が絶対してはいけない行為3つ

普段は優しくて温厚な猫でも驚いた時や興奮状態の時には、悪気なく飼い主さんを噛んでしまうことはあるものです。突然の愛猫からの攻撃にショックを受けて冷静に対処するのは難しいかもしれませんが、猫に噛みつれた時に絶対にしてはいけない行為をご紹介するので、いざという時に正しい対応ができるようぜひ一度ご確認ください。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

猫に噛みつかれた時のNG行為

足に噛みつく子猫

1.大きな声を出す

愛猫に突然噛みつかれた時には、飼い主さんも驚いてつい大きな声を出してしまうことが多いですよね。「ダメ!」「やめて!」などと大きな声で叱りつけるという方法で、愛猫のしつけをしている方もいることでしょう。

しかし飼い主さんが大きな声を出すと、猫は余計に興奮して攻撃的になってしまう可能性があります。予想外の出来事に驚いたり遊びに夢中になるうちに興奮しすぎたりして、攻撃的になってしまうのは猫の習性なので仕方がありません。飼い主さんはそれ以上興奮させないよう注意してください。

噛まれても大きなリアクションはせず、しばらくその場を離れて愛猫が冷静になるのを待ちましょう。

2.手を口の中に押し込む

猫や犬に噛みつかれた時は、手を口の中に押し込むと噛むのをやめさせられるという説があります。しかし、この方法は猫に負担がかかるのでおすすめできません。猫の小さな口に人間の手を押し込むと、顎を痛めたり呼吸ができずに苦しい思いをさせたりしてしまいます。

しつけのためとはいえ、愛猫に痛い思いや苦しい思いをさせることはやめましょう。

3.傷を放置する

猫に噛まれた傷くらい大したことはないと考えている方もいるかもしれませんが、傷を放置するのは危険です。猫に噛みつかれたことが原因で、飼い主さんが細菌やウイルスに感染してしまうことがあり、感染症により命を落としてしまう可能性もゼロとはいえません。

細菌やウイルスが体内に入り込むのを予防するために、必ず応急処置をして傷口を綺麗にしましょう。また感染症の疑いがある場合は、速やかに病院で診察を受けることが大切です。

猫に噛みつれた時の応急処置

流水で手を洗う人

猫に噛みつかれた場合は、たとえ傷が浅くても感染症予防のために必ず応急処置をしてください。傷口を綺麗にするために、まずは流水で傷口を5分以上かけて洗い流しましょう。洗い終わったら、出血している場合は清潔なガーゼなどを使って止血します。

ただし万が一傷口に洗い流しきれなかった細菌やウイルスが残っていた場合に、傷口を塞ぐと体内で細菌やウイルスが繁殖してしまって危険です。安全のために、傷の手当の際には絆創膏や包帯は使わないようにしてくださいね。

猫から細菌やウイルスが感染し、パスツレラ感染症・破傷風・カプノサイトファーガ感染症などの病気になった場合は、病院での治療が必要です。腫れや発熱、傷の痛みが続くなど少しでも気になる症状が出ているのなら、すぐに病院で診てもらってください。

特に免疫力が低い子どもやお年寄り、妊娠中の方、持病がある方は重症化しやすいので要注意です。猫に噛まれた後でこれといった異常が見られなくても、念のため受診しておくと安心ですよ。

まとめ

飼い主さんの手を噛む猫

愛猫に噛みつかれた時の対応として、愛猫を余計に興奮させないことと間違った方法でしつけをしないこと、飼い主さんの安全のために応急処置をしっかりすることがポイントになります。最も危険なのは飼い主さんが傷を放置して感染症になってしまうことなので、愛猫に悲しい思いをさせないためにも、体調次第では病院に行くことも検討してくださいね。

また何かに驚いたり遊びに夢中になっているうちに興奮しすぎたりして、猫がうっかり飼い主さんに噛みついてしまうのは仕方のない面もありますが、噛み癖がついている場合はしつけで直す努力が必要です。

飼い主さんの手を噛むことを遊びの一種にしていたり、噛みつくことでストレスを発散していたりする猫には、噛まれたらすぐに遊びを中断して構うのをやめるといった厳しい対応をしましょう。噛むと飼い主さんに無視されることで、「噛む=悪いこと」だと愛猫に覚えてもらうことが大切ですよ。

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