老猫になると現れる症状と飼い主にできる4つのケア

老猫になると現れる症状と飼い主にできる4つのケア

概要

  • 老猫になると、視力や聴力の衰え、被毛の変化、筋肉の衰え、粗相が増え、病気にかかりやすくなる
  • 食事のコントロールをしっかり行い、ブラッシングなど身体のケアをしてあげる
  • 定期健診はしっかりと受けて、愛情をたっぷり注ぐことが大切

老猫について考えたことはありますか?猫は2歳を過ぎたあたりから、飼い主さんの4倍の早さで年を取っていきます。現在の飼い猫の寿命は15歳程度と言われていますから、人間でいうと76歳位まで生きるということになります。猫は7歳ごろからシニア期に入りますが、10歳を過ぎたら「老猫」と言えますね。いつかは迎える「愛猫の老後」。老猫が幸せに過ごすために、私たち飼い主ができるコトはあるのでしょうか?

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監修:獣医師 平松育子先生

(ふくふく動物病院)

老猫になると現れる変化

ベットでくつろぐ老猫

老猫のことをよく知るため、猫が年を取る(老化する)とどのような症状や変化が現れるのかをチェックしましょう。

免疫の低下

老猫になると、免疫力が低下していきます。例えば、白血球やリンパ球、ナチュラルキラー細胞など、様々な細胞を始めとした免疫系の物質が減少していきます。免疫グロブリン(血液や体液中にある抗体タンパク質)など、逆に増えるものもありますが、それは良いことではなく、病気を引き起こす原因となる場合があります。

視力や聴力の衰え

猫は10歳を超えると、徐々に目のレンズが硬化していくため、視力が衰えていきます。動くものは見えますが、目の前の獲物を見るのが難しくなり、逆に遠くが良く見えるようになります。人間の老眼と同じですね。同時に聴力も衰えますので、音に対する反応が鈍くなります。毎日の行動と住環境を変えないことは、老猫の助けとなります。

行動の変化

猫は元々良く寝る動物ですが、老猫になると更に寝る時間が長くなります。脳が老化しているので、物事を思い出すのにも時間が掛かります。ですから、名前を呼んでもしばらく反応しないかもしれません。ゆっくりと待ってあげてくださいね。

被毛の変化

若い頃はツヤツヤでふさふさしていた自慢の被毛も、老猫になるとパサパサして、割れ目ができてしまうこともあります。これは、猫自身が毛繕いをしなくなっていくからです。ボサボサの状態では可哀想ですし、皮膚炎などの原因ともなりかねませんので、飼い主さんが老猫に代わってブラッシングをしてください。

歯肉炎

歯肉炎になりやすい猫では、それが原因で老猫になると呼吸に問題がでることが多いです。歯や歯肉に刺激を与えるため、固いものを食べさせると良いかもしれません。担当獣医師に相談してみてくださいね。

腎臓機能の衰え

老猫になることによって腎臓の機能が衰え、多飲多尿になることが良くあります。リン(ミネラルの1つ)を抑制することで寿命が伸びることがありますが、獣医師に相談した上で行いましょう。

筋肉の衰え

老猫になるにつれて筋肉も衰えていきますので、動きが遅くなり、高い所へのジャンプもしなくなるでしょう。おもちゃで遊ぶことにも興味がなくなっていきます。寿命の尽きる3年ほど前からは脂肪量も減っていきますので、痩せてきます。11歳以降は体重がなるべく減らないように、給餌回数を増やすなどして対策します。

粗相が増える

老猫になると、トイレに行くのが億劫になり、粗相が増えることがあります。トイレの数を増やすか、愛猫の寝床の近くにトイレを置くかなどして、トイレに行きやすくしてあげましょう。入り口が高いトイレも避けた方が良いですね。また、愛猫が嫌がらないように、常にキレイに保つことは言うまでもありません。

老猫に対して飼い主ができる4つのケア

聴診器をあてられる猫

老猫となった愛猫に対して、飼い主さんができるコトとは何でしょうか?

1.食事のコントロール

老猫になると固いものが食べられなくなったり、若い頃と同じキャットフードだと、栄養過多になったりする場合があります。ただ、御飯に対してのこだわりがある猫については、変更するのが難しい場合もあります。状況に応じて、今までのキャットフードをお湯でふやかして与えるのも1つです。また、愛猫が好みそうなウェットフードを取り入れても良いでしょう。食事は老猫が健康を保つ上で非常に重要です。獣医師と相談の上、適切なものを与えるようにしてあげてくださいね。

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2.定期検診

7歳を過ぎると、人間で言うと44歳です。この頃から半年に1度、健康診断を受けるようにしましょう。猫は不調を隠す動物ですので、具合が悪くても飼い主さんが気がつかないことがあります。また、症状が出ない病気が隠れていることもありますので、定期的に健診を受けると安心です。

3.体のケア

前述しましたが、老猫になると毛繕いをしなくなっていきます。ですから、愛猫に代わって飼い主さんがブラッシングをしてあげること。また、爪とぎもしなくなりますので、爪もしっかりと切ってあげてください。伸び過ぎて肉球に刺さってしまうことがあります。

4.愛情をたっぷり注ぐ

老猫になると若い頃のようには、飼い主さんの呼びかけに答えてくれなくなるかもしれません。また、以前のようにそばに寄ってきたり、遊ばなくなってきたりするでしょう。それでも、飼い主さんの愛情は伝わります。今まで以上に愛情たっぷりに接して、幸せな老後を過ごさせてあげましょう。

老猫になるというコト

老人と猫

猫の老化は病気ではありません。年を重ねていけば、自然と体の機能が衰えていくのは、猫も人間と同じです。若いときにできたことが、老猫になるとできなくなることもあります。老猫になると、時には病気にかかったり、寝たきりになったりして、介護が必要になることもあるでしょう。それでも最後まで老猫の面倒をみるのが、飼い主としての役割です。

まとめ

ひざの上でくつろぐ猫

猫の方が人間よりも年を取るのが早いので、老猫となった愛猫をお世話する可能性は高いです。いつかは来る旅立ちのときまで、後悔のないように接したいですね。最近は猫の寿命も伸びていますので、一緒にいられる時間は以前よりも長くなっています。なるべく健康で楽しく暮らすためにも、愛猫の健康管理はしっかりと行いたいものです。

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